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4. 発電装置は、いずれか1台の発電機又はその原動力装置の稼働が停止した場合においても、残りの発電装置によりデッドシップ状態から主推進装置を始動させるために必要な電気設備を運転できるようなものでなければならない。この場合、非常発電機単独の容量又は他のいずれかの発電機との合計容量が、同時に3.3.2−2(1)から(4)の規定により要求される電気設備に対しても十分に電力を供給できる場合には、デッドシップ状態からの始動に非常電源装直を使用することができる。
(検査要領)
H3.2.1 主電源装置
1. ディーゼル船において、規則H編3.2.1-1の規定により設けられた2組の主発電装置のうちの1組を主推進装置に原動力を依存する発電装置とする場合には、次によること。
(1) 主発電装置の他の1組を使用することなく主推進装置を始動でき、かつ、船舶の停止状態を含むすべての操船状態及び航海状態を通じて、規則H編3.2.1−2に規定する発電容量を確保できること。
(2) 船舶の速度制御(前進・停止・後進)に伴って発電装置を制御する必要がある場合には、当該制御は主推進装置の制御に連動させると共に、主推進装置の制御を行っている場所がらも手動により行い得ること。この場合は、制御に伴って給電が中断してはならない。
(3) 突発的な船舶の減速、停止等主機の速度変動に起因する停電に備え、速やかに電源を復旧できるような手段を講ずること。
(4) 主推進装置に原動力を依存する発電装置を使用中に主推進装置の船橋制御を行う船舶の船橋には、当該発電装置の運転表示その他の必要な表示装置を設けること。
(5) 主推進装置に原動力を依存する発電装置は、主発電装置の他の1組に比べて効力及び信頼度が劣るものでないこと。
2. ディーゼル船において、規則H編3.2.1−1の規定により設けられた2組の主発電装置に加えて主推進装置に原動力を依存する発電装置を備える場合には、次による。
(1) 突発的な船舶の減速、停止等主機の速度変動に起因する停電が予想される場合には、速やかに電源を復旧できるような手段を講ずること。
(2) 主推進装置に原動力を依存する発電装置を使用中に主推進装置の船橋制御を行う船舶にあっては次の措置又はこれと同等の措置を講ずること。
(a) 当該発電機の電圧及び周波数をほぼ一定に維持する装置を設けること。ただし、電圧及び周波数があらかじめ設定された範囲を外れたときに船橋に警報を発する装置が設けられている場合には、この限りでない。
(b) 当該発電機の電圧及び周波数があらかじめ設定された範囲を外れた場合又は外れるおそれがある場合には、自動操作又は船橋からの遠隔操作により、推進装置に原動力を依

 

 

 

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